キャッシュレス決済でデビッドカードを使うメリット/デメリット
買い物をするときキャッシュレスで決済すると、最大で5%が還元される「キャッシュレス・消費者還元事業」が、2019年10月より始まっています。キャッシュレス決済の対象となるのは、クレジットカード、電子マネー、スマホ決済、そしてデビッドカードです。
デビッドカードは、キャッシュレス決済の手段として、決してメジャーな存在ではありません。クレジットカードや電子マネーとの違いも、あまりはっきりしません。そこで、デビットカードを利用するメリットとデメリットを解説したいと思います。
デビッドカードの種類は?
デビッドカードには2種類があります。ひとつが、J-Debit(ジェイデビット)と呼ばれるものです。J-Debitは、私たちが普段つかっている金融機関のカードと一体化しています。そのため、改めてデビッドカードを申し込む必要がありません。場合によっては、すでに手元にある金融機関のカードに、J-Debitが付いている可能性もあります。
もうひとつは、JCBやVISAなどの国際ブランドと提携しているデビットカードです。この場合、クレジットカードと同じように手続きをしてカードを発行します。大部分のデビッドカードは年会費が無料です。有料のデビッドカードは、ポイント還元率やキャッシュバックが充実している傾向があります。
発行手続きがシンプルなデビッドカード
デビッドカードの発行手続きはクレジットカードと比較するとスピーディー。手続きは3営業日以内には完了し、1週間後にカードが手元に届くこともあります。また、審査も簡単なので、クレジットカード発行の要件を満たしていなくても、発行できる可能性が高いことも特徴です。
デビットカードを使うメリット①:浪費の防止になる
デビッドカードは原則、利用上限額=口座残高です。そして利用金額の引き落としは即時で行われます。クレジットカードの場合、翌月に引き落とされるため、口座残高が不足していても買い物は可能。デビッドカードは、その場で引き落としとなるので、口座にお金がなければ利用できません。
浪費気味な人は、あえて口座に入れるお金を制限することがおすすめ。キャッシュレス決済の還元を受けるため、子どもやお年寄りにカードを持たせたい場合、利用可能額を設定しておいてもいいでしょう。それにより、使い過ぎや盗難による不正利用を未然に防止できます。
デビットカードは一括払いのみ
クレジットカードとデビッドカードの大きな違いは支払い方法。デビットカードは、即時引き落としのため、分割払いやリボ払いに対応していません。また、キャッシング機能もありません。人によっては、この制約がデメリットになるかもしれません。
デビットカードを使うメリット②:カード初心者に安心
デビットカードは、即時引き落としであることから、電子マネーと似ている側面があります。口座残高以上の利用ができないので、無駄遣い防止になる点も同じです。そのため、現金払いのほうが慣れているけれども、キャッシュレス決済にも対応できるようにしたい、そんなカード初心者が安心して使えるカードです。
デビットカードを利用するとき心配になるのが、即時引き落としという点。一定の期間がない分、不正利用されてしまったとき、取り返しがつかなくなるイメージがあります。実は、デビットカードには、利用のたびにメール等で通知してくれるサービスがあります。そのため、身に覚えがない引き落としがあってもすぐに気が付けます。
口座の管理はこまめにすること
デビットカードと電子マネーの決定的な違いはチャージの有無です。デビットカードは、口座にお金をまとめて入金しておけば、何度もこまめにチャージする必要はありません。ただ、給与振り込みなどの定期的な入金がない、もともとたくさんのお金を入れていない場合、こまめに残高をチェックする必要があることはデメリットです。
デビットカードを使うメリット③:ポイント還元が利用できる
デビットカードは、クレジットカードと同じように、「キャッシュレス・消費者還元事業」の対象となっています。指定されている中小規模のお店でキャッシュレス決済を行った場合、利用金額の5%が還元される仕組みです。
キャッシュレスの還元対象となるお店は、実店舗だけではなくネットショップも含まれています。またフランチャイズ店は、利用金額の2%になるものの、同じく還元対象になります。そのため、現金ではなくデビッドカードを経由させて即時支払いする方が、基本的にはお得になるのです。
還元対象にならないものも
デビッドカードに限らず、すべてのキャッシュレス決済に該当することですが、すべてのお買い物が還元対象になるわけではありません。また、住宅、車、金券など換金性が高いものも除外。ただ、住宅の場合は、別の還元事業がありますので、興味がある人はチェックしてみましょう。
まとめ
日ごろのお買い物の仕方や、節約に対する考え方により、適切なキャッシュレス決済の方法は変わってきます。現金払いに近いかたちでカードを保有したいのではあれば、デビッドカードは十分に選択肢のひとつになるでしょう。自分の日ごろの買い物パターンを振り返り、検討してみてはいかがでしょうか。